こんな事でテレビが映るかの実験その2
2010年7月29日
2010年8月1日改定


 講談社の「鉄道模型少年時代」のレイアウトにテレビを設置するための実験をやっています。
 前回のこんな事でテレビが映るかの実験その1から随分時間が経ってしまいました。
 その間さぼっていた訳ではなく光ファイバーをきちんと並べる方法が見つからず画像がまともに映らなかったからです。
 接着方法を変えたり茶こしの網を使って並べたりしましたがどの方法もうまくいきませんでした。
 テレビ側の光ファイバーの並びは結構シビアで少しでも順序が違うとちゃんと元の画像が復元できません。


 左の図形を表示すると右のようにテレビに映ります。  いくらNゲージサイズとはいえこれではちょっとまずいので別の方法を考えました。


 ここは逆転の発想で先にテレビ側で光ファイバーをまとめてから受光部分(携帯側)を後から作る事にしました。
 一応元の設計通り、横16×縦12になるように光ファイバーをまとめてテレビ側を作成しました。
 ここではあまり光ファイバーの並び順は気にする必要はありません。



 次に受光部分の光ファイバーに光を当ててテレビのどの部分が光るかを測定します。
 光った部分に対応する受光部分(携帯側)の位置(セル)にこの光ファイバーを置けば、携帯のその部分が明るくなればテレビ側もココが明るくなるという訳です。

 この測定用に赤いLEDに熱収縮チューブを被せて光ファイバーが簡単に差し込んで測定できる冶具をを作成しました。



 光ファイバーは光を良く通すのでLEDはあまり明るくする必要はありません。逆に明るいとまわりも光ってしまい正確な測定ができないようです。

 測定は目測でも構いませんがWebカメラで撮影した画像の光っている光ファイバーの座標を記録するようなプログラムを作って測定しました。



 このプログラムで右のようなマップ(部分)を出力するのでこれを基に対応するセルを決めていきます。
 位置にバラつきがあり同じセルに複数の光ファイパーが対応してしまいました。
 今回は片方は受光部に置かずにダミーとしましたが、重なった光ファイバーはセルとセルの間でも受光部を置いた方が良いかも知れません。

 光ファイバーには予め数字のタグをつけておいて計測する時はその番号で管理します。



 受光部は前回作ったのと同じようにボール紙に光ファイバーを該当するセルに位置差し込んでいきます。
 全部差込んだところで少年時代の万能ボンドで固めて抜けないようにします。
 前回はピースを光ファイバーの先端に接着していたのですが集光効果がないので今回は止めて切断面を直接携帯の液晶に当てます。
 セルに割り当てられなかった光ファイバーは外部から光が入らないように切断面をテープで塞いでおきます。
 タグだらけでグチャグチャになってしまいました。実験なので見てくれはこの際許してください。





 携帯にセットしていろいろなコンテンツを表示させてみます。

 最初は84年前、高柳健次郎が世界で初めてブラウン管に映した「イ」の字を表示してみました。

 ちょと苦しいですが見えなくもありません。

 次は動画を再生したものです。キャプチャーしたものをYouTubeにアップしました。
 なお動画はこんな事でテレビが映るかの実験その3で改良したものです。
 最初は月光仮面の歌詞を表示しました。漢字を表示したかったのですが読めないのでひらがなにしました。(子供向け番組なので・・・と苦しい言い訳)
     

 次は大鵬、柏戸の対戦の映像を表示してみました。立ち会いの瞬間が分かると思います。
     

 映像はセルの部分が同じ明るさになるようにプログラムで加工した映像(下右)を使用しましたがそのままの映像(下左)を使用する事も可能です。(それなりには見えます)


 まだ表示精度がいまいちなのですが少しはテレビの画面らしくなったと思います。画面の黒い部分はセルに割り付けられなかった光ファイバーだと思います。この処理をどうするか考えてみます。

 この改良記事はこんな事でテレビが映るかの実験その3を参照してください。
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