SL鉄道模型転車台電動化(プログラム改造編)
2013年3月6日


 今回はSL鉄道模型の電動転車台の仕様についてです。
 転車台の接続線に対して1〜5の番号を付けています。
 転車台スイッチもこの番号に対応しています。
 番号の付け方ですが転車台を時計にみたたてレイアウトの上を0として時計回りに1番から番号を付けています。
 だいたい時計の時刻と一致するので感覚的にも分かりやすいかと思います。

 転車台を動かすには、サーボに対しては角度を指定しています。
 レイアウトの上側に空きブロックが5つありますがこの一番真ん中のブロックの位置に主桁がある角度をサーボの原点(0度)としています。



 今回使用しているサーボは原点を中心に±150°の範囲で動きます。
 空きブロックを原点としたの原点と反対側の空きブロックに稼働できない範囲を持ってくるためです。

 1ブロック当たり15°なので各引き込み線は原点に1番から45°75°90°105°135°となります。
 サーボを動かす時はこの角度を指定しています。



 車両が1番線から入って来たとします。
 この時1番線に接続している主桁の端は車両の後方となります。



 主桁を時計方向に回転させて5番線に接続させると5番線に接続する主桁の端は入ってきた時と同じ車両の後方のはずです。
 このまま車両を引込線側に動かすと車両はバックして進みます。
 車両を頭から出したい時は、5番線に接続する時に転車台を反転モードにして主桁を180°回転させて接続すれば車両の前方が5番線を向くようにできます。



 しかし1番線と5番線を行ったり来たりする場合はいちいち反転モードに切り替えるのは面倒です。
 そこで通常の時に5番線に接続する位置を反転モードの接続位置にすれば切替えなくても車両の方向を変えずに接続できます。
 従来の通常の5番線との接続位置にしたい場合もあるので反転モードの位置をこの値にします。
 すなわち5番線に関しては、通常と反転モードで接続位置の設定値を交換すればいい訳です。

 なお転車台の構造的には1番線が特殊扱いとなり1番線に接続する場合のみ主桁のレールの極性が反転します。
 これに合わせて1番線の位置を入れ替えた方がいいように考えられます。
 しかし1番線の反転位置は-135°に対して5番線の接続位置の135°なのでこれらを切り替えるためには転車台を270°も回転させなければいけません。
 これに対して5番線の方を入れ替えた場合は、45°と-45°の切替えなので90°の回転で済みます。

 スケッチは現在使用されているものまたは転車台用の物を変更します。

  if ((digitalRead(in5) == LOW) || (auto_mode && (stop_line == 5))) {
    if (reverse) {
      current_position = 1350; //停止位置5の反転位置設定
      reverse_offset = 0; //逆回転補正値
    }
    else {
      current_position = -450; //停止位置5の位置設定
      reverse_offset = 0; //逆回転補正値
    }
  }

 停止位置5の反転位置と通常の位置の値を入れ替えます。
 なお位置の調整は各レイアウトに合わせて行ってください。



 変更したプログラムで実際に車両を動かしてみます。

     

 反転スイッチを操作しなくても車両の方向を変えずに転車台を通過させる事ができます。
 転車台をポイントのように考えると今回のように車両の向きを変えずにそのまま通過した方が便利です。
 しかし転車台を中心に車両を集め各接続線に車両を分岐させるという様に考えると従来のような仕様になります。

 この転車台は1番線と2番線の間で線路の極性が切替わるように設計されています。
 という事は主桁の同じ方を1番と5番に接続する事を前提としていますので従来のような接続方法になります。
 どちらが正しいという事もなさそうなので各自の転車台の目的に合わせて動かせばいかがでしょうか。

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