バスを動かすその4(失敗)
2010年12月29日
2010年12月30日改訂


 前回はバスを自動的に往復させてみましたが、反転時間が短いためバスが道路をせわしなく行ったり来たりしました。
 今回は点発珍(フリップフロップ)の点滅速度を遅くして反転時間を延ばしてみました。

 点発珍のオリジナルの電解コンデンサーは10μFですが前回は100μFにしました。
 今回はもっと大容量の電解コンデンサーを使って点滅速度を延ばしてみます。
 なお抵抗の値を変えても点滅速度が変わるようですがリレーに対する電圧も変わってくるので動かなくなる可能性があるのでコンデンサーの方で対応します。
 また点滅速度は時定数(昔習ったような気がする)とか言ってコンデンサーと抵抗の組み合わせで計算で求められるようですが、ややこしい微分積分の計算をしなければならずここは適当に現物でやってみます。



 今回は470μFの電解コンデンサーを使ってみました。
 容量に伴って太くなるので押しくら饅頭状態です。



 実際にレールにつないでテストします。  使用するのは鉄道模型少年時代の読者プレゼントのキハ2100型です。
 バスだと低速走行ができずにすぐレールの終わりまで行ってしまいます。しかしこの車両低速走行が可能で短いレールでもテストできます。

 実際に測定した所、片道約8秒でした。  バスがレイアウトの道路を走行するのを2秒位と想定しているので停止時間は約6秒となり予定していた走行パターンができそうです。
 なおこの実験映像は本ページの動画に収録しています。


   次にバスが停止している間、車輪が空回りしないようにレールの電流を供給しない仕組みを考えてみます。



 写真はSS-5GL13-F(オムロン)というマイクロスイッチです。(後で書いていますがこの型番はバスには適応しませんでした)
 マイクロスイッチを使ってバスが停止位置に来た時、このスイッチを押すようにします。

 このスイッチはリレーのように押すと通電する回路と切断する回路があります。
 今回は通常は電流が流れて押した時だけ切断する回路を使用します。



 前回の回路図に対して電源が分岐した後の+と−のそれぞれ片方ずつスイッチを接続します。
 この時+側をリレーのON時につながる方に接続した場合は−側をリレーのOFF時につながる方に接続します。



 スイッチを押すと切断されるようにするにはマイクロスイッチの両端の端子に配線します。
 このスイッチを粘着シートでレールの脇に貼り付けます。(写真は撮影用に間隔を狭くしています)

 まずキハ2100型を走行させてみます。



 確実にスイッチが押され停止します。

 次にバスを走行させてみます。



 バスの力ではスイッチが押せず停止位置でも電流が流れぱなしになり車輪が空回りします。
 それでも数回に一回はスイッチが押せて停止してくれます。

 この型番のマイクロスイッチはカタログ値で押す力は0.16N(MAX)必要となっています。
 1ニュートンがどれくらいなのかよく判りませんがとにかくこのバスの力ではスイッチがちゃと押せないようです。
 慣性の法則(ニュートンつながり)で慣性力は質量に比例するのでバスの上にボルトを載せて重くしてやりました。



 するとスイッチが確実に切れ停止します。
 しかしこのボルトの重さの重りをバスに付けるのは現実的に不可能で、この型番のマイクロスイッチは使えない事がわかりました。

 今までの実験の映像をまとめてみました。
     

 今回の実験は失敗に終わりましたが解決するには次のような方法が考えられます。
 ・もう少し小さい力で押せるマイクロスイッチを探す。
 ・小さい力で動作する金属の接点を自作する。

 ネットで探したところ今回のマイクロスイッチの半分の力(0.08N)で動作するマイクロスイッチ(SS-01GL-E)があるようなので次回はこれを使って実験してみます。

 SS-01GL-Eで試しましたが、やはりこれでも押せませんでした。これ以下のスペックの汎用的なマイクロスイッチはないのでマイクロスイッチを使用するのは諦めます。
 このバスの力でも切断できる方法を考えてみます。

目次に戻る