遮断機を動かしてみる
2009年9月27日
鉄道模型少年時代のホームページに掲載されているブログパーツのを見ると遮断機が開閉しています。
ちょっと期待したのですがこの遮断機は手動で開閉するようです。また鉄道模型少年時代は昭和の鉄道模型を作るにはあったポイント制御がありません。
そこでこの遮断機を電動で開閉できるようにしてNATOCで自動制御を行ってみたいと考えています。
今回の設計にあたっては次のポイントを重視しました。
・簡単に手に入る材料で誰でも簡単に工作ができる
・確実に動作する
・Nゲージのコントローラのポイント制御で動作する
これらを実現するため見栄え等の犠牲にしている所がありますのでご了承ください。
今回は模型用のモーターを用いて遮断棒を回転させる方法を用いました。
通常のポイント制御は電磁石で行うのですがメカが複雑になりますのでモーターで直接遮断棒を回転させています。
なおモーター軸に取り付けた遮断棒は自由に回転できるようにしてありますので自動的に所定の位置で止まり必要以上に回転しない仕組みになっています。
遮断機の改造
まず鉄道模型少年時代に付属している遮断機の余分な部分をカットします。
遮断棒の軸受は邪魔になるので取り外します。(接着されているので根元でカット)
安全柵は上部がモーター軸に干渉するのでカットします。
モーターを垂直に取り付ける場合は遮断棒の軸受と安全柵はそのまま使いますのでカットしないでください。
詳しくはこちらをご覧ください。
遮断棒は棒の部分しか使わないので基部(黒い部分)はカットしておきます。
遮断棒を取り付けるモーターの軸受けを用意します。長さ2〜3mmの短いパイプを用意します。適当なものがなければ長いパイプを2.5mm位にカットしてください。
このパイプに遮断棒を差し込む穴を空け遮断棒に接着剤を付けて差し込み固定します。
また軸受けにはピニオンギアを使用しても構いません。
この場合、モーター軸に対して自由に回転できるように穴を広げて置いてください。
回転軸に直接付けるような大きな穴が空けにくい場合は下のように軸受と遮断棒にピンパイスで小さな穴を空けピアノ線をカットしたものを瞬間接着剤で接続しても構いません。
次にモーターを取り付けるベースを用意します。高さは遮断機のベースの高さに合うものを用意します。
今回使ったのは3mmのアクリル板をカットしたものを2枚貼り合わせた者を用いました。
大きさはモーターに合わせますが今回15mm×30mmにしています。
モーターのベースに遮断機のベースを瞬間接着剤で取り付けます。
モーターを取り付けます。今回使用したモーターには固定するビス穴がなかったため直接ベースに瞬間接着剤で取り付けましたが、メンテナンスのためちゃんと加工する方法をお勧めします。
回転部分がモーター軸から外れないようにストッパーを用意します。AVケーブルの皮膜が丁度いい穴の大きさのようです。
4mm位の長さにカットして遮断棒をモーターの軸に通してからこれを差し込みま固定して電動遮断機の完成です。
反対側の遮断機ももう一組同様に組み立てます。
遮断機の配線
この電動遮断機はNゲージのコントローラのポイント制御で動作させます。
通常のコントローラのポイント制御の電圧は12Vなので模型用モーターにはちょっと高すぎます
そのため2個の遮断機を直列につないで制御する事にします。
2個の遮断機は同一方向に回転させる必要がある(実際は対面してるため回転方向は反対になります)のでモーターとモーターをつなぐ配線は違う極性同士(リード線の右と左または左と右)にしてください。
またコントローラにつなぐ極性はどちらでも構いませんがコントローラのポイント切替を下にした時に遮断棒が降りた方がいいので実際につないでみて極性を決めてください。
今回昭和の鉄道模型を作るのコントローラを使うためトミックスの電動ポイントN用延長コード(品番5814)を半分に切ったコントローラ側のを使用しました。使用するコントローラに合わせてください。
作業の補足
遮断棒の回転は道路と警報機で止められるのでそのままでも構いませんが遮断棒が降りた時は地面に接してしまいます。
これを防ぐためストッパーを取り付けます。
適当なプラスチック片を切り取り遮断機のベースに接着します。(赤丸部分)
また警報機に当たる部分は何回か繰り返すとモーターの回転の力で警報機が折れてしまう可能性があります。
これを防ぐためにこちら側にもストッパーを付けるか警報機をピアノ線などで補強しておいた方が良いと思います。
今後の課題
ご覧になっておわかりのようにモーターがむき出しになっているため実際にレイアウトに入れる時は工夫が要ります。(勿論このままでも構わないですが)
例えば下のように建物のモーターを入れて建物から遮断棒を上下させる方法が考えられます。
またモーターをレイアウトの下に入れる方法が考えられます。しかしこの場合はモーターの回転を遮断棒の回転軸に伝える必要がありメカが複雑になります。
今回誰でも簡単に工作ができるように改造はここで留めておきますがみなさんで工夫してみてください。
と書きましたが私が工夫したくなったのでモーターを垂直に付けてレイアウトの下に隠す実験をしてみました。こちらをご覧ください。
引き続き遮断機の点滅を遮断棒の上下に同期させるような改造を行ってみます。
またNATOCによる自動制御はレイアウトの完成と共に随時行っていきますので楽しみにしていてください。
実際の動作
実際に動作させている所の動画(YouTube)です。
次に昭和の鉄道模型を作るレイアウトにこの遮断機を置いて開閉させてみました。
ポイント1の切り替えスイッチで行っています。
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