ロープウェイを動かすその1
2011年1月30日
2011年1月31日改訂


 講談社の「鉄道模型少年時代」ですが、制作マニュアル通り作っているのでトンネルの上とコントローラ置き場が殺風景です。
 今回はこの間にロープウェイを動かしてみます。
 前回バスを動した時は自動往復装置を作ってバスを前進後進させていましたが、今回は複雑な装置を使わず自分で往復する方法を考えてみます。

 ロープを循環させて無限軌道にすればNゲージのループレイアウトのように放っておいても動き続けるはずです。
 実際のロープウェイでもこの方法で運航させてるものもあるようです。(だたし人が乗り降りする時は減速しますが)

 まずゴンドラを作成します。今回は実験なので適当なもので代用しました。
 61号に付属していたライトバンのタイヤを外してゴンドラ代わりにします。
 ロープ(糸)に吊るすフックを針金で作成します。
 重心位置にピンパイスを貫通させ予めフックを作っておいた針金を通します。



 底に貫通した針金はL字に曲げて底に固定します。(動かないよう万能ボンドで固めました)
 ここで重要なのはフックの向きが車と直角になるようにして固定する事です。
 糸をフックに通した時に車と並行になるようにします。
 またフックは固定しておかないとゴンドラが回転して横を向いたり前後が逆になってしまいます。

 実際にロープウェイを動かす装置を作ります。装置といってもモーター付きのギアボックスをそのまま使います。
 以前、遮断機の開閉に使ったシングルギヤボックスを使いました。
 ロープウェイはなるべくゆっくり動かしたいのでギア比の大きいものを使った方がいいと思います。
 今回は344:1(モーター344回転でシャフトが1回転)というものを使っています。

 3mmのベニヤ板(汚いベニヤ板しかなくて見苦しくてすみません)を適当にカットしてレイアウトのパネル側面にネジ止めします。
 このベニヤ板にギアボックスをネジ止めします。  この時ギアボックスを少し傾けて取り付けます。
 反対側のロープの折り返し位置との高低差があるため折り返し位置とシャフトが垂直になるようにします。



 糸との摩擦を大きくするためにシャフトに遮断機の時使ったゴムジョイントを通しておきます。
 ゴムジョイントとギアボックスの間は2cm位空間を空けておく必要があります。これはロープウェイが折り返すのに重要な役割をします。
 また糸がゴムジョイントより下に来ないような工夫が必要です。



 次にロープの折り返しをコントローラに設置します。
 ネジが切ってある3mmφのシャフトをレイアウトのパネルにナットで固定しました。
 ロープをかける部分には適当なパーツを使っています。ここで重要なのはロープがこのパーツの上に行かないようにする事です。
 またロープをかける部分があまり低いとロープが列車走行に邪魔になったりゴンドラと列車がぶつかってしまいます。
 実際にゴンドラと列車がぶつかってしまい高さ調整は何度もやり直しました。
 最終的にロープの折り返し部分の高さはパネル面から35mmですがまだタイミングによって列車とゴンドラが接触する事があります。
 これが実際に起きたら大事故という事になりますがそこは鉄道模型という事で。

 ロープは黒の木綿糸を使いました。
 糸はなるべくピンと張るようにして結びます。
 ゆるくてもロープウェイを動かす事はできるようですがその分ゴンドラが下がって列車に接触してしまいます。
 糸の結び目に万能接着剤を垂らして後から結び目がほどけないようにしておきます。



 糸にフックを掛けてゴンドラを吊るします。
 この時なるべくロープとゴンドラが平行になるようにフックの向きを調整してください。

 モーターに電源を繋いでギアボックスを動かしてみます。
 今回は3Vの電圧をかけています。



 ギアボックスと対面のシャフトのゴンドラの折り返しの様子です。
 実際のロープウェイでこのような動きをしたら大問題ですが。

 列車と同時に走らせた映像と折り返しの動きの映像をYouTubeに掲載しています。
 なおこの動画はドライブシャフトと折り返しシャフトは改良前のものです。

     

 実は学生の時(30年以上前)のゼミでコンピュータ制御するNゲージを作ったのですが、私は勝手にレイアウトにロープウェイを作っていました。
 その時のロープウェイは行ったり来たりしたかどうかは、忘れましたが今回は自力で往復するようにしてみました。
 次回は今回むき出しの装置をストラクチャーで隠して実際のレイアウトに仕上げてみたいと思います。
 あとライトバンを改造したゴンドラも何とか。

 その後の改良で折り返しシャフトはもっとシンプルな構造で大丈夫な事が分かりました。
 ドライブシャフト側はロープの下側のストッパーにシャフトをゴムジョイントで挟み込んだだけで良いようです。



 折り返し側のシャフトはすこし太めのストッパーを付けておけばロープは外れないようです。



 これでゴンドラと列車の接触事故もなくなりました。



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