思いきりハンドルを切りたい
2009年5月21日


 昭和の鉄道模型と入れ替わりにやっているディアゴスティーニのエンツォ・フェラーリをやっていますが、ここに来てトラブルに見舞われています。
 35号はステアリングコラムですがハンドルの中央にホーン(クラクション)ボタンがあり、これでクラクションが再生できる仕組みになっています。
 このモデルはハンドル操作が可能ですが、しかしこのホーンボタンのスイッチのリード線ですが何とハンドルに直結されています。
 そんな事とはつゆ知らずのイタイケな少年達(私も含みますが)は組みあがったら先ずハンドルが動くか回してみます。  リード線で直結されているためハンドルは、なかなか動きません。
 ここで気の弱い私は諦めてそのうち動くようになるだろうと思っていました。

 そうこうしているうちにこのハンドル構造が明らかになりました。この構造では少しでも動かすとリード線は切断してしまう事は小学生でも推測できます。
 そういえば諦めたとはいえ、30度位は回転させているので心配になってきてテスターを当ててみたら断線はしていなかったようです。
 なぜ断線しないのか不思議に思っていろいろいじっているうちに断線してしまいました(この事は後日分かったのですが)。
 まさにヤブヘビとはこの事ですね。

 ディアゴスティーニの読者サービスセンターに相談しました(10年近くディアゴはやっていますが今回初めて)。
 実に気持ち良く代替品を送ってくれるとの事、後から動かして断線させてしまったのに・・・・。

 しかしこの構造では代替品といえどもまたハンドルを動かすと断線してしまうし、かといって動くはずのハンドルを回しちゃいけないといわれると欲求不満になるし。
 ということで360度回転させても大丈夫なように改造する事にしました。
 代替品が届くまで断線したパーツでやってみます。  失敗しても代替品という保険があるので。

 参考までに今回、私の改造方法を紹介しましたが、私の場合たまたまうまく行きましたが全てうまく行くとは限りませんのでもしやられる方がいらっしゃれば、あくまでも「自己責任」と事でお願いします。


コラム側の組み立て

 材料ですが手持ちの4mmのボルトとワッシャー(2個)を使いました。  ボルトをシャフト(幸いにも金属製)との接点にして2枚のワッシャーをもう片方の接点にしています。
 ワッシャーはなるべく薄いものが適します。2枚重ねるので厚いとシャフトの差込部分が短くなりハンドルが抜けやすくなります。


 まずシャフトをボルトとの接点部分の塗装をはがすためヤスリで削っておきます。


 ワッシャーもこのシャフトに通すのですが逆にこの部分とシャフトが通電してしまうと常に電気が流れるので念のため絶縁体を入れます。  塗装されているので必要ないかも知れませんがそのうち塗装がはげてくるかも知れません。  手持ちのAVケーブルの外側の皮膜をワッシャー2枚分の厚さに切断してシャフトに通します。  皮膜は弾力があるので多少細めでもOKです。


 組み上げるとこんな感じです。絶縁体は実際のワッシャーの厚みに合わせてカッターでカットして調整します。


 次に配線ですがワッシャーとリード線はハンダ付けをするのですが多少、ハンダが盛り上がっても良いようにワッシャーに接続するリード線を出す穴を大きくしておきます。(ハンダ付けの部分がこの穴に納まる大きさ)


 ワッシャーに接続するリード線は先ほど大きくした穴に通してハンダ付けした部分がその穴に納まってワッシャーがなるべくコラムケースと水平になるようにします。  そうしないとハンドルがスムーズに回転しません。
 ボルトやワッシャーのような光沢面へのハンダ付けは電子基盤へのハンダ付けのようにうまく行きません(光沢面がハンダをはじく)。そのような場合はハンダ付け部分にヤスリをかけるとハンダが載りやすくなるようです。

 シャフトをボルトとワッシャーに通してコラム側の完成です。



ハンドル側の組み立て

 ハンドルとシャフトを接続するためにピンバイスでリード線の太さの穴を開けておきます。リード線の皮膜をむいて丸めておけばハンドルの穴に差し込まれたシャフトと接続するという訳です。
 私の場合、ホーンスイッチのリード線が切断していたため新たに別のリード線を使いましたが切断していない場合はスイッチに接続されているリード線がそのまま使えると思います。



 もう片方のリード線はワッシャーにハンダ付けをしておきます。このハンダ付け部分はハンドル側にしてコラム側のワッシャーとの接続面は反対側が来るようにします。


 両方のリード線をスイッチにハンダ付けをします。
 この時スイッチに接続されているリード線が切断していない場合はハンダ付けの必要はありません。

 元のようにホーンボタンの蓋をかぶせてネジ止めしておきます。
 リード線を奥にまとめてワッシャーの中心がシャフトの穴にくるようにすればハンドルの完成です。



ハンドルの接続と動作テスト

 ハンドルにシャフトを差し込みます。
 この時シャフト穴の皮膜をむいたリード線のシャフトに触れるようにします。また2枚のワッシャーも完全に重なるようにします。
 絶縁体もワッシャーとシャフトの間にある事を確認します。
 ワッシャーが厚くてシャフトの差込部分が短くなりハンドルが抜けやすい場合は、ハンドル側のワッシャーの穴を大きくしてハンドル穴の外側の部分がこの穴に納まるよう加工する必要があります。  そうする事によりワッシャーの一枚分の厚みがなくなります。
 なおその場合は絶縁体の長さを短くする事とハンドル側のワッシャーが奥に入りすぎでコラム側のワッシャーと接触不良とならないように隙間に何かを詰める等の工夫する必要があります。

 ワッシャー分の厚みの隙間がハンドル側に来たためインパネの溝に差し込む隙間がなくなります。そのためシャフトの突起が貫通できるようにインパネのシャフト部分を広げます。  5mmのドリルでシャフト部分を広げました。  ついでにリード線と干渉していた部分を4mmのドリルで拡張してシャフト部分を広げておきます。


 全体を組み上げて元の状態に戻す前に動作試験を行います。37号の結線表の他にバッテリィを赤黒のコネクタにスピーカーを青青のコネクタにつなぎます。
 スピーカーは手持ちのPCのジャンク品を使いました。


 ホーンスイッチでホーン(クラクション)音が再生されるのを確認するのとコラムの左奥のレバーでインパネが点灯するのを確認します。
 コラムの左奥のレバーは押しても引いても機能します。このスイッチは3状態のロータリー(0→1→2→0)となっていて1,2の状態でインパネが点灯します。

 確認が終わったので組み上げて元の状態に戻してもう一度動作チェックを行います。


簡単な改造

 ディアゴスティーニから代替品が送られてきました。こちらを使って改良版を作成してみます。
 その前に切断していないパーツを見ていて気づいたのですが何も苦労してハンダ付けしなくても以下の方法で断線が防げるのではないかと改良版にとりかかる前にちょっとやってみました。

 リード線が切断しないように慎重にハンドルをシャフトから抜きます。  リード線をコラムケースから5cmくらい引き抜きます。  そしてハンドルのシャフト穴の外側部分に軽く1回転ほど巻きつけてハンドルをシャフトに差し込みます。

 リード線は巻きつけた分短くなりますが基盤側のリード線が長いので問題ありません。

 こうして改造しただけで左右90度位は問題なくハンドルが動かせます。


 最初からこのようにして出荷してもらえば今回のようなトラブルは防げたのではないかと思います。
 また90度以上回転しないようにストッパーを付ければ回し過ぎで断線する事もなかったでしょう。


ハンドル部の改良版

 代替品を使って改良版を作成しました。  私の場合、厚いワッシャーを使ってしまったためシャフトの差込部分が短くなりハンドルが抜けやすくなっていました。
 またテストのためホーンボタンを押しすぎてプリントがはげてしまいました。(写真左)  「はね馬」ならぬ「はげ馬」です。
 そういう訳で代替品で改良版を作成しました。ボタンのプリントもまたハゲないようにビニールの保護シートを貼っておきました。(写真右)


 改良版では本格的にブラシ機能を採用しました。  コラム側は旧版のままでハンドル側をワッシャーの代わりにで金属片を使います。  金属片はジャンク品(おもちゃの電池受け)を少し加工(カットとビス穴あけ)しました。

 代替品は断線していないのでオリジナルのリード線がそのまま使えました。
 旧版ではシャフトに接続するリード線は裏から穴を開けましたが今回はワッシャーを使わないので表から入れても大丈夫です。
 ブラシはホーンボタンが付いた蓋を止めるビスに固定しました。  ブラシに接続するリード線も固定部分に挟めるためハンダ付けは不要です(勿論ハンダ付けでも可能)

 ハンドルに配線をまとめます。  旧版と同様シャフトをハンドルに差し込んで完成です。  今回はワッシャーが1枚になった分シャフトの絶縁体の長さを短くしてあります。
 またこの時、ブラシがコラム側のワッシャーに接触しているのを確認します。

 ハンドルを回転させてクラクションを鳴らしている動画(YouTube)です。音量に注意してください。
     


 360度回転できるようになりましたがよく考えると実車のようにラック&ピニオンでハンドル操作が伝わる訳ではないので360度も回転できる必要はありません。
 また苦労して鳴らしたクラクションですがちょっと下品な音だと思います。  実際のエンッオのクラクション音は知りませんが、「俺はエンッオだ」という様な堂々とした音じゃないかと想像します。

 後日、YUJIさんから他のフェラーリも同様の音だとの情報をもらいました。  高級車=プォ〜ンというイメージがあったもんで。
 そもそもこの車、クラクションは要らないんじゃないかと思ってきました。  音を追い越してしまうようなスピードで走るのでクラクションが後から聞こえる?(ちょっとオーバーか)

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